仮想通貨の中にはビットコインの他にアルトコインがありますが、2020年時点で軽く5000種類を超えています。
あまりにも数が多過ぎて、何が評価されていて、どれに投資したらいいのか分かりにくいですよね。
これから仮想通貨で資産を増やしたいのなら、アルトコインの知識は必要不可欠でしょう。
今回の記事では、各アルトコインがどう評価されているのか知ることで仮想通貨投資に活かせる内容になっています。
そもそもアルトコインって何?
アルトコインとは、ビットコイン以外の全ての仮想通貨のことです。
元々は「Alternative Coin(代替コイン)」の略称で、ビットコインに代わる仮想通貨という意味として使われています。
基本的にアルトコインは世界初の仮想通貨であるビットコインを元にして開発されています。
どのようなアルトコインがあるのか知りたいのであれば、「仮想通貨一覧」で100種類を超える仮想通貨を検証しています。
その中には2週間で2倍~5倍になったアルトコインがいくつもあります。
ビットコインVSアルトコインを比較
ビットコインとアルトコインを比べて最も差があるのは間違いなく時価総額でしょう。
2020年時点では仮想通貨の中でビットコインの時価総額が断トツで多いです。
全仮想通貨の時価総額の60%のシェアを誇っています。
▼ビットコインの時価総額シェア
上記の画像では、一時的にビットコインの時価総額シェアが40%台まで下がっていましたが、2020年には60%まで回復しています。
つまりアルトコインの方が全て合計してもビットコインの時価総額に勝てないということです。
それだけアルトコインよりもビットコインの方が投資対象として評価されているという事実を表しています。
この他にもビットコインとアルトコインを比較する上で大切なポイントがいくつもあります。
1つ目:取引量はどのぐらいか
2つ目:ステーブルコインかどうか
3つ目:取引できる取引所の数
4つ目:仮想通貨FXの利用
5つ目:仮想通貨の発行元
上記の3ポイントは必ず知っておく必要があります。
▼1つ目:取引量はどのぐらいか
取引量とは、1日の間にどのぐらいの量の仮想通貨が取引されたかのか表しています。
この取引量が多くないと、取引所で売買の注文を出したとしても取引が成立しない可能性があります。
取引が成立しないような仮想通貨は利用価値がなく、見捨てられてしまうでしょう。
そもそもビットコインの取引量は2番目に多いとは言え、かなり多いと言えます。
1番目に取引量が多いのはテザーという仮想通貨で、ステーブルコインと呼ばれているアルトコインです。
このテザーは米ドルとほぼ同じ価格になっており、多くの取引ペアとして利用されています。
その為に取引量がビットコインよりも多いのです。
▼2つ目:ステーブルコインかどうか
ステーブルコインとは、他の何かとほぼ同じ価格になっている仮想通貨のことです。
前述したテザーは米ドルを担保にしているので、同じような価格になっています。
この他にも金や石油、人民元などと同じ価格のステーブルコインが存在しています。
このステーブルコインは投資対象というよりも、法定通貨と同じように利用されることが多いです。
例えば、テザーは米ドルと同じような使われ方がしています。
実際に私たちが利用するとしたら、国内取引所ならビットコインと日本円で取引するのに対して、海外取引ではビットコインとテザーで取引することになります。
このようにテザーを利用することによって、日本円換算しやすく、価格変動がしにくいので取引しやすいのです。
▼3つ目:取引できる取引所の数
ほとんどの取引所でビットコインが取引することができます。逆にビットコインが取引できない取引所の方が珍しいでしょう。
つまりビットコインはアルトコインに比べて必要不可欠な存在として評価していることが分かります。
ただ、アルトコインの中でもイーサリアムやリップルは多くの取引所が取り扱っていますが、ビットコインの方がかなり多いです。
▼4つ目:仮想通貨FXの利用
仮想通貨では現物取引の他に、レバレッジを効かせることができる仮想通貨FXが使えます。
このレバレッジとは、取引所に一時的にお金を借りることで自己資金の倍以上で投資ができる手法です。
この仮想通貨FXの多くはビットコインが活用されています。
時価総額が一番に大きく、取引量も2番目に多いので注文が通りやすいのです。
特に、仮想通貨FXでは狙い通りに注文を出せても通らないことがないように、取引量が多いビットコインが選択されやすくなっています。
▼5つ目:仮想通貨の発行元
元を言えば、仮想通貨には国という中央集権的な権力に支配されない通貨の普及という目的があります。
私たちが日常的に使っている日本円は国に生殺与奪が握られており、権力者によってコントロールされています。
特に、日本円の海外送金や他の法定通貨に両替する時は、多額の手数料を支払う必要がありますよね。
それに対して、ビットコインは1つの組織や1人の個人がコントロールするのではなく、世界中の不特定多数が運営・開発が行われています。
つまりビットコインには発行元の組織が存在しません。
そんなビットコインに対してアルトコインには、基本的に財団や企業は運営・開発が行われています。
例えば、イーサリアムは財団、リップルは企業が母体になっています。
アルトコイン選びに必要な評価ポイント
これから仮想通貨で稼ぎたいのなら、どれがどう評価されているのか知ることは大切です。
もし評価されているのなら、将来的に値上がりする可能性を秘めているかもしれません。
そこで下記にアルトコインの評価ポイントを7つに分けて解説していきます。
1つ目:国内取引所か海外取引所なのか
2つ目:時価総額は小さくないか
3つ目:取引所の独自トークンかどうか
4つ目:決済用の通貨かどうか
5つ目:匿名性が高い通貨かどうか
6つ目:プロジェクトが進んでいるか
全部で7つある評価ポイントを1つ1つ分かりやすくまとめてみました。
▼1つ目:国内取引所か海外取引所なのか
国内取引所で取り扱われているアルトコインは、基本的に金融庁が認められている仮想通貨です。
要するに、マネーロンダリングなどの犯罪に使われておらず、安全に取引できるということです。
また、国内取引所なら使い方が簡単で、トラブルがあったとしてもお問い合わせして聞くことができます。
しかし、海外取引所ではほとんど英語表記で使いにくく、国内取引所のようにお問い合わせすることもできません。
そもそも英語なのでトラブルに巻き込まれてしまったら対処するのが難しくなってしまいます。
▼2つ目:時価総額は小さくないか
アルトコインは5000種類もあるので、時価総額が1兆円もある仮想通貨から数百万円程度しかない仮想通貨もあります。
基本的に国内取引所で取り扱っているアルトコインなら気にする必要はありませんが、海外取引所でマイナーなアルトコインを買おうと思っているなら注意が必要がです。
時価総額が小さいということは、取引量も少ないということなので注文が通らない可能性があります。
たまたま買えたとしても売ることができなければ、日本円に換金することすらできなくなってしまいます。
しかし、時価総額が小さいということは値上がりしやすいということでもあります。
2019年からも数か月で10倍になったアルトコインは少なくても10種類以上も確認できるいるのです。
上記のように急騰に次ぐ急騰で10倍以上に値上がりしたアルトコインはまだまだあります。
この他のアルトコインの時価総額を調べたいのなら、「CoinMarketCap」というサイトで確認することができます。
この「CoinMarketCap」で見つけることができないとすると、時価総額が小さくてマイナー過ぎるアルトコインなので注意した方が良いでしょう。
▼3つ目:取引所の独自トークンかどうか
国内外の取引所では独自にトークンを発行し、上場させています。
国内取引所では、ザイフのザイフトークンが具体例となるでしょう。
この他に海外取引所には多くの独自トークンがあります。
・バイナンスコイン(BNB)
・フオビトークン(HT)
・OKB(OKB)
上記の独自トークが特に有名です。
なぜ取引所が発行する独自トークンが重要なのかというと、価格が取引所の規模や将来性に影響を与えるからです。
実際に、独自トークンの時価総額ランキングは規模が大きい順になっています。
業界最大手の一角であるバイナンスのバイナンスコインは、仮想通貨の中で8番目に時価総額が大きくなっています。
時価総額で上位に食い込んでいる理由は、バイナンスの取引所としての実力が評価されているからに他なりません。
そもそもバイナンスコインには保有していると取引手数料が安くなるというメリットの他に、定期的にバーン(焼却)されることで値上がりしやすいという特徴があります。
実際に、バイナンスでは四半期に1度50億円以上のバイナンスコインをバーン(焼却)しています。
▼Binanceが54億円相当の第11回 $BNB バーンを実行 https://t.co/TN1DWRcpm6
【バイナンスコイン/円リアルタイムレート・チャート 24時間変動】
1,789.8 (+ 65.3) 3.79%pic.twitter.com/pqrR8fBzAwhttps://t.co/0AFfZOqNIT #みんなの仮想通貨 #バイナンスコイン
— 児山 将@金融メディア (@goahead5055) April 19, 2020
そもそもバーン(焼却)とは永久に取引できなくする為に捨てアドレスに送金することです。
このバーン(焼却)によって、バイナンスコインの時価総額2%が消え、希少性が高まって価値が上がります。
しかし、ビットコインだと日々マイニングされて流通量が増えてしまうので価値が下がってしまうのです。
このように独自トークンには値上がりする要素が多分に含まれています。
▼4つ目:決済用の通貨かどうか
そもそも仮想通貨は特定の国家に左右されない通貨としてビットコインが生まれました。
そして、ビットコインよりも決済通貨として利用できるように、リップルやビットコインキャッシュ、ライトコインが生まれています。
例えば、リップルは銀行間の取引で活用されており、世界中に広まっています。
▼5つ目:匿名性が高い通貨かどうか
基本的に仮想通貨はブロックチェーン上に全ての取引が行われているので、誰と誰が取引したのか分かってしまいます。
ネット上に仮想通貨の送受信用のアドレスが公開されてしまっているので、どこに送金されているのか誰にでも確認できるのです。
多くの人は送受信アドレスが公開されていても問題ありませんが、誰にもバレたくない送金やすでにアドレスの身元が割れている場合には匿名性があると便利です。
この匿名性があることによって、どこに送金したとしても誰と誰が関わっているのか分かりません。
実際に匿名性が高い仮想通貨は、モネロやダッシュ、ジーキャッシュなどがあります。
どれも匿名性によって評価されている仮想通貨です。
▼6つ目:プロジェクトが進んでいるか
全ての仮想通貨には開発目的があります。その多くは社会問題などを解決する為にブロックチェーンを開発している企業が多いです。
例えば、リップルは国際送金の手数料が高いので、その手数料を削減する為に開発が進んでいます。
その他にもイーサリアムではスマートコントラクトという対面ではなくシステム上だけで契約を自動的に完結できるブロックチェーンの開発が行われています。
その中でもリップルはすでに世界中の銀行で利用されているという実績もなり、世界中で最も人気のある仮想通貨になっています。
各アルトコイン投資の評価ランキング
1位:ビットコイン(BTC)
仮想通貨の中で最も投資対象として評価されているのは、もちろんビットコインです。
なぜ評価されているのかというと・・・
・時価総額が仮想通貨の中で最も多い
・1日の取引量が3兆円単位
・ほとんどの取引所で取引可能
上記の理由で評価された結果、今までは株や債券などしか取引してこなかった投資ファンドもポートフォリオの中にビットコインを組み込むようになりました。
https://twitter.com/ericastewart191/status/1249224232027877376
2020年に入ってからはファンドが仮想通貨の中でビットコインだけ投資しているケースも多々あります。
▼ビットコインでの稼ぎ方
皆さんが仮想通貨でイメージしているように、保有しているだけでいつか10倍になるから投資しているのではなく、短期トレードが目的の投資家がほとんどです。
もともとビットコインはボラティリティが高い、要するに値動きが激しいので、その価格変動を利用して稼ぐ投資家が多くいます。
実際には、レバレッジをかけて短期トレードを行うことで億り人になっている投資家が何人もいます。
2位:バイナンスコイン(BNB)
これからも取引所バイナンスが利益を上げ続けて世界中に拡大していくことを前提にした時、バイナンスコインはかなり投資対象として有望です。
4か月に1度40億円前後もバーン(焼却)されているので、徐々に希少性が高まっていきます。
さらに、取引所バイナンスが成長していくことで取引手数料を安くする為にバイナンスコインを求める投資家が増えていきますよね。
その結果、長期的に見たら値上がりする可能性が高い仮想通貨と言えるでしょう。
3位:テゾス(XTZ)
テゾスとは、ビットコインのデメリットは排除し、イーサリアムの利便性を取り入れた仮想通貨です。
さらに、既存の仮想通貨よりもビジネスの現場で使いやすいブロックチェーン開発という目的もあります。
世界各地にブロックチェーンの開発や普及に取り組んでいるテゾス財団があり、もちろん日本にも支部があります。
そんなテゾスが投資対象として評価される理由は、ステーキングサービスがあるからです。
このステーキングはテゾスを保有しているだけで、マイニング報酬がもらえる仕組みです。
結果的に、ステーキングが評価されてから、2019年に10倍以上に値上がりし、時価総額トップ10入りしました。
これからビットコインの半減期によってマイニング報酬が下がると、テゾスのようなステーキングが評価されていくかもしれません。
4位:ベーシックアテンショントークン(BAT)
2020年に入ってからベーシックアテンショントークンは立て続けて国内取引所ビットフライヤーやGMOコインに上場しました。
もともとベーシックアテンショントークンはWebブラウザ「Brave」に紐づく仮想通貨です。
今までの広告はネットの閲覧を邪魔する存在でした。Braveでは広告をコントロールすることで鬱陶しさをなくすことを目的にしています。
また、Braveが許可した特定の広告を閲覧することでユーザーはBAT(BATポイント)を入手し利用することが可能となります。
2020年時点で、日本国内の無料通信系アプリのランキングで、次世代型ブラウザ「Brave」が3位にランクインしています。
しかも世界で1200万人が利用しています。今後も利用者が伸びていくと、ベーシックアテンショントークンの価値が高まっていくかもしれません。
4位:クアンタム(QTUM)
クアンタムの一番の特徴は、ビットコインとイーサリアムの良いとこ取りとなっているところです。
ビットコインの「UTXO/ Unspent Transaction Output」という通貨機能とイーサリアムのスマートコントラクトを持ち合わせています。
UTXOによってプライバシー面を強化し、イーサリアムのスマートコントラクトの機能によってDappsの開発を可能にしています。
その高い機能性が認められ、GoogleやAmazonとパートナーシップを提携し、Dappsの開発が行われています。
各アルトコインの実用性評価ランキング
実用性があるアルトコインとは何か、どう評価されているのか紹介していきます。
1位:リップル(XRP)
堂々の第一位はリップルです。この評価に異論は出てこないと思います。
2018年4月の時点で100を超える銀行でリップル関連のサービスが導入されており、2020年に入っても利用がどんどん増加しています。
日本では三菱UFJ銀行やみずほ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行といった金融業界大手が使っているのです。
現時点で、リップルに比肩するレベルで実用化している仮想通貨はないと言っても過言ではないでしょう。
2位:テザー(USDT)
どのようにテザーが利用され、評価されているのか下記にまとめました。
・日本円の代替通貨として活用
・取引ペアとして利用
・海外取引所での避難先
そもそも海外取引所では日本円が使えないので、代わりにテザーが利用されています。
テザーを使っていたら米ドルと価格はほぼ同じなので、今は何円なのか計算しやすいですよね。
その為、国内取引所で日本円とペアで仮想通貨を取引するようにテザーが使われているのです。
さらに、テザーはあまり値動きしない仮想通貨なので、何の取引もしない時にはテザーに換金しておいて次の投資タイミングを待つという使われ方もされています。
3位:バイナンスコイン(BNB)
120種類以上の主要アルトコインを取り扱っているので、多くの日本人はバイナンスの口座を開設しています。
そして、バイナンスで何度も取引をするのなら、バイナンスコインを保有することで取引手数料を半額にできます。
そもそもバイナンスで現物取引の他にも最高125倍のレバレッジをかけられる先物取引サービス「Binance Futures」があります。
このような高レバレッジを取引でデイトレードを行うのであれば、手数料がなければ利益が出ていたのに損失を出してしまう手数料負けということも減るでしょう。
4位:イーサリアム(ETH)
イーサリアムではREC20という技術があり、これを使うことで誰でも簡単に独自のトークンを発行できる機能を持っています。
実際に、時価総額が多い順にテザーやバイナンスコインもREC20を活用して発行されています。
主要なアルトコインの中にはREC20を活用している仮想通貨が沢山あります。
さらに、2018年のICOブームの際もREC20が使われているので、実用性が高いと言えるでしょう。
5位:モネロ(XMR)
多くの日本人によっては実用性が皆無と言える仮想通貨ではありますが、一部の人たちには多大な評価を受けています。
そもそもモネロは匿名性の高さを売りにした仮想通貨で、実際にマネーロンダリングといった犯罪やテロ組織に使われていると言われています。
実際に明るみに出た問題としては、北朝鮮がモネロを海外への送金に活用されていると2018年にニュースとなりました。
善悪は別として、リアルに実用性があると仮想通貨と言えるでしょう。
アルトコイン評価まとめ
それぞれのアルトコインごとに開発の目的が違って、使われ方も多様です。
自分の投資スタイルに合わせてアルトコインを選んでいきましょう。
ただ、全ての仮想通貨は変動が激しく、評価のされ方も日を追うごとに変化しています。
これからも各アルトコインへの評価を更新していきます。