ノアコインは2017年にICOが行われ、日本円で40億円以上を資金調達したと言われています。
しかし、その後は返金騒動が起きるなど、ノアコインのこれまでの道のりはとても険しいものでした。
今では怪しい仮想通貨としてレッテルを貼られています。
実際は詐欺なのかどうか、仮想通貨としての魅力はあるのか、ノアコインの過去・現在・未来ついて詳しく解説していきます。
ノアコインとは
ノアコインとはフィリピンの社会問題の解決・経済成長の支援を目的にした仮想通貨です。
2017年にICOを行い約40億円の資金調達に成功したと話題になっていました。
実際に、約40億円は下記4事業に投資されています。
・ノアシティの開発
・ノアリゾート建設
・国際送金の問題を解消
・有機農業アプリの開発
▼ノアシティの開発
ノアシティと言われるノアコインを決済手段として利用できる経済圏の実現を掲げていました。
ノアシティの実現によって、フィリピンの経済を発展させようと考えていたのです。
ノアシティは東京ドーム8個分規模でサーキットやカジノ・ホテル、大型ショッピングセンターを含んでいます。
建設予定地はフィリピンの首都マニラから車で1時間ほどにある「イートンシティ」。
上記の赤い点がイートンシティです。ここにノアシティの一部が建設予定になっています。
しかし、2021年現在ノアシティの開発は中止になっています。
▼ノアリゾート建設
ノアリゾートとは、フィリピンのミンダナオ島で複数の複数のスパ・リゾート施設です。
地元のリゾート施設運営会社Dakak Properties and Resorts(ダッカク・ビーチリゾート)と提携しています。
ちなみに、1泊の料金は₱7,000~₱25,000(日本円で約14,000円~約53,000円)で、宿泊可能のようです。
ただ、2021年現在は宿泊施設の公式サイトが閉鎖されており、どうなっているのか分かりません。
▼国際送金の問題を解消
ノアコインは、フィリピン人が外国で稼いだお金を安く送金できるようになることも目指しています。
もともとフィリピンでは、国外の出稼ぎ労働者の収入が年間3兆円に及び、フィリピンのGDPの約10%を占めます。
現在フィリピンへの送金手数料は約10%もかかり、年間約3000億円が送金業者に搾取されています。
仮想通貨の格安な送金手数料といった特徴を生かすことで、フィリピン人の生活を楽にすることも目標にしています。
ただ、どういった手段で国際送金の問題を解消しようとしているのか、未だに発表されていません。
ノアコインがどのように国際送金問題を解決してくれるのか楽しみに待っていましょう。
▼有機農業アプリの開発
ノアコインでは、フィリピンの有機野菜を販売する際にかかっていた中間コストを削減することを目的としたアプリ「グロウカート」を開発しています。
今までの中間コストが削減されることで無農薬・有機栽培の食物が安く流通させることができます。
端的に言うと、無農薬・有機栽培を安く買えるメルカリです。
ただ、グロウカートも他の事業と同じようにストップしているようです。
ノアコインの特徴
ノアコインには、4つの事業の他に2つの特徴があります。
下記の2つがノアコイン最大の魅力と言えるかもしれません。
・保有者は配当金が40年間もらえる
・ノアシティの市民権がもらえる
▼保有者は配当金が40年間もらえる
ノアコインは保有しているだけで配当がもらえる仕組みがあります。
この仕組みはPoS(プルーフオブステーク)と言われ、仮想通貨の保有者は自動的にマイニング報酬が手に入るのです。
しかもノアコインでは、初年度に保有量の20%、その後40年間も配当をもらい続けることができます。
ただし、配当額は毎年0.86倍に減っていきます。
1年目:20%
2年目:18%
3年目:16%
4年目:14%
10年目:2%
40年目:1%以下
上記のように年々配当は減っていきます。
▼ノアシティの市民権がもらえる
ノアシティは2019年11月2日に設立され、市民には様々な権利を受け取れます。
特徴的な権利は下記の5つです。
・配当を毎日もらえる
・ノアシティの合法的なパスポート
・仮想通貨の発行が行える
・年金および保険制度がある
・ノアシティの公務員になれる
特にノアシティの市民権を得ることで、配当を毎日もらえるということで話題になりました。
しかし、2021年現在はノアシティの建設は白紙になっています。
ノアコインが詐欺と言われる所以
ノアコインは2021年現在、怪しい仮想通貨の代表格ともいえます。
その理由が次の2つです。
・フィリピン公認のプロジェクトは嘘だった
・泉忠司が関わっている
▼フィリピン公認のプロジェクトは嘘だった
ノアコインはICO当時、「フィリピン公認の巨大プロジェクト」として大々的に宣伝が行われていました。
しかし、フィリピン大使館に事実確認をする人が殺到したため、調査が行われる事態となったのです。
結果としてフィリピン政府はノアコインと全くの無関係であると発表し、ノアコインの嘘が発覚しました。
嘘発覚によって返金を求める方が殺到し、希望者に返金が行われるまでに発展。
その一連の事件でノアコインが詐欺と言われるようになったのです。
▼泉忠司が関わっている
「フィリピン公認の巨大プロジェクト」という謳い文句で宣伝を行っていたのが、広告塔だった泉忠司氏です。
泉忠司氏は2017年当時から情報商材業界では名の知れた人物。
泉忠司氏が関わっているということで、政府公認の噓が発覚する前からノアコインを怪しむ声も多かったようです。
事実泉忠司氏は集団訴訟で裁判を起こされ2021年現在も評判の悪い人物と言えます。
詳しくは泉忠司氏の記事をご覧ください。
泉忠司の他にもノアコインの黒幕だと言われているのが、「土屋ひろし」「松林克美」「川尻征司」の3人。
泉忠司を含めたこの4人は、ノアコイン関連と思われる企業の役員に名を連ねています。
有名人との黒い繋がり
2017年に投資セミナーと称して、ノアコインの集客イベントが行われていました。
そのイベントには日本人なら誰しもが知る有名モデルやタレント、ハリウッド女優が登壇しています。
・道端アンジェリカ(モデル)
・華原朋美(歌手)
・ケイトアプトン(ハリウッド女優)
・ルビーモレノ(フィリピン女優)
上記の豪華絢爛な人たちでが 投資セミナーで登壇していたようです。
ただ気になる点として、そもそも彼らはノアコインとの関係はほぼありません。
なぜ芸能人が有名人が呼ばれたかというと、広告塔として利用する為です。
有名人が宣伝しているICOなら信用できるんじゃないか、とセミナー参加者たちを誤認させることで、ICOに申し込んでもらおうという魂胆でしょう。
そもそも広告塔以外の目的で有名人が投資セミナーに来ることなんてまず有り得ませんよね。
おそらく 投資セミナーに登壇した有名人たちは、お金をもらって参加しているんだと思います。
ノアコインの投資セミナーのように有名人を広告塔にして集客している仮想通貨の案件が後を絶ちません。
しかも有名人の広告塔がある案件に限って、黒い噂や詐欺疑惑ばかりあります。
似たケースに出くわしたら、本当にクリーンな案件なのかどうか調べてから投資に踏み切ると良いかもしれません。
今後高騰する可能性は低い
ノアコインの現在チャートは悲惨な状況になっていました。
仮想通貨取引所に初めて上場した2018年がピーク。
その後一時的に高騰するタイミングはあったものの、長く停滞が続いています。
ノアコインの現在価格は、約0.001円です。
2017年当時のICO価格が0.6円~0.7円だったと言われているので、ICO価格から600分の1になっています。
今後も短期的な高騰タイミングはあるかもしれませんが、長期的に値上がりしていく可能性は低いでしょう。
何よりノアコインに詐欺のイメージがついてしまったので、中々払拭できるものではないと思います。
それにノアコインがICOで調達した40億円以上は、ほとんど日本人のお金だと判明しているのです。
つまり海外での知名度はほぼないに等しいでしょう。
仮に今後高騰するならば、プロジェクトの進展が必要不可欠です。
仮想通貨で稼ぐのであれば、すでに将来性に期待されているアルトコインに投資した方が稼げる可能性は高いかもしれません。
中にはアルトコインの急騰予測を行うサービスもあるので、ご覧になってみてください。
次にノアコインの2021年現在を見ていきたいと思います。
ノアコインの2021年現在とは
ノアコインはフィリピン公認の嘘発覚後、ノアシティ建設計画は中止となっていました。
しかし、2021年現在はなんとバーチャル上にノアシティを作ろうとしているようです。
すでに3000人以上の方がバーチャルノアシティの市民権を獲得しています。
バーチャルノアシティは現在仮想通貨業界で主流となっているイールドファーミング、ステーキングによって稼げる仕組みを導入しているようです。
また、ノアコイン独自のパスポートやクレジットカードの発行も進んでいる模様。
ただ、保有者からはパスポート・クレジットカードではなく、ノアコインの価格を上げてほしいという辛らつな意見が多いようです。
ノアコインのこれまでの動き
・2020年3月
ノアコインの運営会社ノアプラチナム社が「QDAO DeFi」でポンジスキームを行っているという疑惑が浮上しています。
QDAO DeFiは、ノアコイン独自の取引所BTCNEXTで利用できる年利8%前後の配当がもらえるサービスのことです。
ただ、現状は配当がBTCNEXTの預かり金から出ているのではないかと疑われています。
・2020年1月~
プラチナム社が世界経済フォーラム「ダボス会議」に参加しました。
そもそもダボス会議では、毎年世界を代表する政治家や実業家が一堂に会し、世界経済や環境問題など幅広いテーマで討議しています。
このニュースが影響して、ノアコインの価格がプレセール時の価格まで戻りそうになりました。
・2019年12月
プラチナム社の子会社である取引所「BTCNEXT」が日本の金融庁から警告を受けていました。
そもそも日本人向けに取引所サービスを行うには、金融庁に仮想通貨交換業として登録する必要があります。
BTCNEXTは登録をしていなかったので、金融庁から無登録業者として警告されたのです。
この警告に対して、BTCNEXTはどのような対応を取るのか気になりますね。
・2019年10月15日~
ノア財団がプラチナム社にノアコインの全プロジェクトを譲渡しました。
・2019年10月1日~
ノアコインがプラチナム社が運営する「ノアプラチナム」という仮想通貨に変更されました。
ブロックチェーン自体も変更され、今まで上場していた取引所からは上場廃止になっています。
現在、ノアコインの取り扱いのある取引所は「BTCNEXT」のみ。
また、 BTCNEXTはプラチナム社が運営している取引所です。
・2018年3月
ノアコインがイギリスの大手取引所である「HitBTC」に上場。
・2017年~
投資セミナーやイベントでプレセール集客をスタート
ノアコインを購入できる取引所
ノアコインは2021年現在日本の取引所には上場していません。
怪しいイメージが定着しているので、今後も国内上場の可能性は極めて低いです。
ノアコイン独自の取引所「BTCNEXT」を中心に8か所の取引所で購入可能。
しかし、流動性が低く思うように注文が通らない可能性があるので注意です。
ノアコインまとめ
ノアコインはフィリピン政府公認と嘘をついていた怪しいICO案件です。
今後長期的に高騰する可能性は低く、今からの投資はおすすめできません。
将来性に期待され、高騰が望めるアルトコインに投資した方が稼げる可能性は広がるでしょう。
ノアコイン(NOAH)の基本情報
名称 | ノアコイン(NOAH) |
---|---|
人気度 | |
取引所 | ノアコイン(NOAH) BTCNEXT |
発行日 | 2017年01月01日 |
発行元 | プラチナム社 |
泉忠、お前の嘘に騙されて購入したノアコインの代金30万円を今すぐに返せ、返さなければ、どうなるかは考えとけ,俺はもうどうなつてもかまわん。とにかくお前を探し出して、金を取り返す。裁判など待つている気はない。