MOVE契約とは、FXTが提供するビットコインを使った金融商品の1つです。
最大の特徴は「損失を最小限に抑えられる」というメリットがあります。
使い方によっては現物取引やBTCFXよりも損失リスクが低くなるかもしれません。
さっそくMOVE契約で損失が出にくい理由や取引内容について見ていきましょう。
FTXのMOVE契約とは
MOVE契約とは、ビットコインの価格変動率の幅を予想して当たると利益になるデリバティブ商品です。
価格が上がったか下がったかは関係なく、ボラティリティの大きさが重要になります。
例えば、MOVE契約をロングで取得してビットコインが大きく変動したら勝ちです。
反対にMOVE契約をショートで取得してビットコインがあまり変動しなかったら勝ちになります。
また、MOVE契約ではレバレッジをかけてハイリターンも狙えます。
FTXのMOVE契約のメリット
MOVE契約のメリットは、予想を外しても損失は限定的なのに対して、利益は理論上は無限に大きくなる点です。
以下の図が損益の参考例となります。
この例では、ビットコインが2.3万ドルの時に1枚買った場合を示しています。
ほぼボラティリティがなくなった場合は1円も動かなくなるだけで限度があります。
しかし、ボラティリティが大きくなると、理論上は10万ドル以上になる可能性もあります。
このように損失は限定的なのに理論上無限の利益を得られるのが最大のメリットです。
FTXのMOVE契約の種類は3つ
▼1つ目:デイリーMOVE契約は1日で満期を迎えます。
例えば、BTC-MOVE-1116は、11月16日の終わりに満期を迎える契約です。
▼2つ目:ウィークリーMOVE契約は7日で満期を迎えます。
例えば、BTC-MOVE-WK-1122は11月16日の始まりから22日で終わる契約です。
▼3つ目:クォータリーMOVE契約は約3ヶ月で満期を迎えます。
例えば、BTC-MOVE-2020Q2は、2020年3月27日から2020年6月25日で終わる契約です。
期間が長くなるほど予想が難しくなるので、デイリーかウィークリーのMOVE契約を使うと良いでしょう。
FTXのMOVE契約の手数料
MOVE契約の手数料はスポット取引と同じ程度が取られます。
もしも手数料が0.04%で、BTC-MOVEが250ドル、ビットコインが1万ドルでトレードされている時にBTC-MOVEを1つ購入した場合、手数料は0.04%×1万ドル= 4ドルとなります。
ビットコインが1ドル上昇したら、ビットコインもBTC-MOVEもだいたい1ドル上昇するので、両方とも同じような証拠金と手数料となります。
FTXのMOVE契約で稼ぐ戦略
MOVE契約で稼ごうと思ったら、いつボラティリティが大きくなって小さくなるのか予想できる必要があります。
おおまかに4種類のボラティリティを予想する方法があります。
稼ぐ戦略①チャートパターンを使う
仮想通貨の値動きには一定の法則があります。
下記の画像は8種類の値動きパターンです。
どのチャートパターンも右側に閉じる三角形になっていますが、この三角形が形作られていくとボラティリティは下がり気味となります。
そして、三角形を飛び出していく瞬間は値動きが激しくなり、ボラティリティが高くなります。
その為、チャートパターンからボラティリティの変化を予想することが可能です。
稼ぐ戦略②テクニカル分析を行う
テクニカル分析の1ボリンジャーバンドは相場の振れ幅(ボラティリティ)を一定期間の価格データから測定し、統計学的な観点から価格の変動範囲を予測してチャート上に表示しています。
しかもボリンジャーバンドの幅は大きくなったり、小さくなったりしています。
上記の画像を見てもらうと分かるように、幅が小さくなってから急激に幅が大きくなっています。
つまりボリンジャーバンドの幅が小さくなり、大きくなるトレンドに転換したタイミングが狙い目となります。
その逆のタイミングでショートを狙っても良いでしょうね。
稼ぐ戦略③アノマリーを活用
実は、曜日によって値動きの幅に差があります。
恐らく株やFXの経験者なら意識したことがあると思いますが、海外の相場が開いているかいないかです。
仮想通貨以外の株式市場などは土日や祝日はお休みですし、アメリカや欧州が休日だと商いが薄い日になりがちです。
このデイリーのアノマリーを利用して戦略を組んでいきます。
ビットコインの価格が動いた日の統計をモノアイさんがまとめてくれていますので参考にさせてもらいましょう。
上記のツイート情報をまとめると、
まず、月>木>水>日>金>火>土という順番でボラティリティが変わります。
週初めはボラティリティが高く、週末はボラティリティが低めになっています。
※統計データなので、いつも同じ値動きにはなりません。
上記の理由についてまとめてみると、
①週初めは最も値動きが激しく、その反動で火曜日はあまり動かない
②金曜日は手仕舞いする人が多く月・水・木よりボラが低い
③週末は動きにくい傾向があり土曜日が顕著
④日曜日は月曜日の準備で金曜日よりもボラがでやすい
このような理由から曜日ごとにボラティリティの変化があると考えられます。
稼ぐ戦略④出来高の方向性を見る
ボラティリティと出来高には多少なりとも相関関係があります。
出来高が多い時はボラティリティが大きくなりやすく、出来高が小さい時はボラティリティが低くなる傾向があります。
上記の画像でビットコインの出来高とボラティリティの相関関係を表しました。
完全な相関関係ではありませんが、参考になる指標だとは思います。
また、出来高の移動平均線が下落トレンドになると、ボリンジャーバンドの幅が狭くなっている傾向がありますよね。
このトレンドは今後のボラティリティがどうなるのか予想するのに役立つでしょう。
▼指標の正しい使い方
これらのボラティリティを予想する方法を使う前に理解しておいて欲しいのですが、ボラティリティの傾向が分かるだけで絶対ではありません。
それでも少しでもボラティリティの変化を予想する為に、複数の指標を利用しましょう。
1つ1つの予想精度は高くなくても、複数の指標を使うことで制度を高められます。
FTXのMOVE契約は初心者が手を出すと火傷する投資商品
まだ仮想通貨の先物やオプション取引の経験がない人は、いきなりMOVE契約をやるのはおススメできません。
そもそも損益の計算方法や手数料などが普通の現物取引とは比べ物にならないぐらい複雑です。
しかも懇切丁寧に日本語で教えてくれるのではなく、全ての情報ソースは英語になっています。
FTXのMOVE契約まとめ
・1日・1週間・3ヶ月の3種類ある
・日本時間9時台のビットコイン価格が基準
・始値と終値の価格差が最後のMOVE価格になる
・ロングもショートもできる
・レバレッジ取引もできる